夏は各地で花火大会が行われたり、キャンプに出掛けて手持ち花火を楽しむというご家庭も多いのではないでしょうか。
ところで、幼児期の花火は何歳頃から楽しめるのでしょうか。
一般的には、手持ち花火は3~4歳頃からが目安とされています。しかし、これはあくまで「保護者が常にそばにいて、正しく教えて見守れる場合」に限ります。また、花火大会は、4~5歳頃、家族みんなで無理なく楽しむことができます。YouTubeなどで花火の音や映像を事前に見せて、慣れさせておくのも効果的です。
今回は「子どもと楽しむ花火」についてお話します。
情緒の発達
花火の美しさや一瞬の儚さを体感することで、感受性が豊かになります。線香花火の火が消える瞬間など、自然の現象への関心や感動が育ちます。
親子の絆を深める
一緒に花火を楽しむ時間は、日常とは違う特別な思い出になります。安全に火を扱う必要があるため、自然と「見守り」「教える」関係が生まれ、信頼関係を築けます。
五感の刺激
火薬のにおい、パチパチという音、光の変化、手に伝わる振動など、五感をフルに使う体験です。五感の刺激は、子供の脳の発達にも良い影響を与えます。
夏の風物詩を体験する=季節感を学ぶ
日本の夏の文化や季節の流れを体感的に学べます。「夏=浴衣・花火・虫の声」といった四季の記憶が、子供の中に積み重なっていきます。
火の扱い方や危険性を学ぶ機会
花火は楽しいだけでなく、危険も伴うもの。正しい使い方を知ることで「ルールを守る」意識が育ちます。危険と安全のバランスを、体験を通して学べます。
集中力・観察力の向上
線香花火が落ちないように静かに持ったり、火がどのように変化するかじっと見つめることで、集中力や観察力が養われます。
0歳~1歳
・楽しむのは難しい
まだ視覚・聴覚の発達途中で、大きな音や光に驚くことが多いです。無理に連れて行かず、静かな場所で花火の音だけ聞かせる程度がおすすめ。
2歳~3歳
・花火の光や音を感じ始める時期
まだ怖がることが多いですが、パパ・ママもの抱っこで安全に雰囲気を楽しめます。手持ち花火はまだ難しいので、打ち上げ花火を見るのがおすすめ。
4歳~5歳
・花火を見て喜ぶことが増える
手持ち花火に興味を持ち始める年齢。ただし、大人がしっかり付き添い、着火は必ず大人が行うことが必要です。火の怖さを教える良い機会でもあります。
6歳~9歳
・手持ち花火を安全に楽しめる年齢
ルールを理解できるため、一緒に花火の安全な遊び方を学べます。まだ大人の監督は必須ですが、子ども自身も積極的に参加可能です。
10歳以上
・比較的自立して楽しめる
自分で安全に気をつけられる年齢です。打ち上げ花火の観覧も、混雑時の注意やマナーを教えながら楽しめます。
【手持ち花火】
大人が必ず付き添う
子どもだけで遊ばせず、大人が目を離さない。
着火は大人が行う
チャッカマンなど安全な道具で点火し、子どもにはライターやマッチを触らせない。
安全な場所で行う
風の強くない、火が燃え移りにくい広い場所で遊ぶ。
火の粉や火傷に注意する
火花が飛ぶので、肌の露出が少ない服を着せ、軍手を使うと安全。
花火同士や人との距離を確保する
少なくとも2~3メートルは離れて遊ぶ。
使用後の花火は必ず水に浸して消火する
完全に消えたことを確認してから捨てる。
ゴミは必ず持ち帰る
周囲の環境や他の人への配慮を忘れない。
風が強い日は中止する
火の粉が飛びやすく、非常に危険なので避ける。
【打ち上げ花火大会】
事前に会場情報を確認する
会場の地図やトイレ、避難経路を把握しておく。
迷子防止対策をする
子どもに連絡先を書いた紙やGPSタグを持たせ、目を離さない。
指定された観覧エリア内で見る
花火の発射場所から十分離れて、安全な場所で鑑賞する。
服装に注意する
火の粉が飛ぶ可能性があるため、肌の露出を避け、燃えにくい素材の服を着る。
大きな音に備える
イヤーマフや耳栓を用意し、子どもの様子を見ながら距離を調整する。
混雑を避けるために早めに行動する
帰りも混雑を避けるため、早めに会場を離れることが望ましい。
周囲の人への配慮を忘れない
ゴミは持ち帰り、周囲の迷惑にならないようマナーを守る。
花火は子どもにとって、夏の特別なワクワク体験ですよね。安全に気をつけながら、家族みんなで楽しい時間を過ごせば、きっと素敵な思い出になります。暑さや混雑もありますが、しっかり準備すれば安心して楽しめます。ぜひ、夏の夜空を見上げながら、笑顔あふれる花火大会を楽しんでくださいね。