「さあ、お風呂の時間だよ!」と声をかけると、突然顔をしかめて逃げ出すわが子。毎日のことだからこそ、スムーズに入ってほしい…そんな思いとは裏腹に、お風呂を嫌がる姿に悩んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。
子どもがお風呂を嫌がる理由はさまざまです。水が怖くて嫌がることもあれば、お風呂がつまらなくてイヤだと言うこともあるでしょう。
そこで今回は、子どものお風呂キライを克服できる?お風呂が楽しくなる工夫やポイントをお話します。
まずは「子どもがお風呂を嫌がる理由」です。
怖い・不快な経験がある
子どもにとってお風呂は「楽しい場所」ではなく、「顔に水がかかる」「シャワーの音が大きい」「お湯が熱い」など、不快や恐怖を感じやすい場所になることがあります。とくに過去に目や鼻に水が入ってしまった経験があると、それがトラウマになり、「また痛い思いをするかもしれない」と不安になってしまうのです。
遊びの途中で中断されたくない
遊びに夢中になっているタイミングで「お風呂に入ろう」と声をかけられると、子どもは「楽しい時間を邪魔された」と感じて反発することもあります。こうしたとき、入浴そのものが嫌なのではなく、「今の自分の気持ちを優先したい」という自我の表れである場合も多いです。
眠い・疲れている
夕方から夜にかけては疲れがたまりやすい時間帯でもあります。保育園や外遊びなどで体力を消耗している子どもにとって、お風呂に入ることすら面倒に感じることは自然な反応です。
寒い or お風呂場が不快
寒い季節には脱衣所やお風呂場の寒さがストレスとなり、入浴を拒む原因になることもあります。
このように、子どもがお風呂を嫌がる理由は単なる「わがまま」ではなく、身体的・心理的な反応であることがほとんどです。パパ・ママがその背景にある子どもの気持ちを理解し、無理強いせずに寄り添うことが、お風呂を楽しい時間に変えていく第一歩となります。
お風呂を「楽しい場所」にする
・おもちゃやバスボールで遊び心をプラス
水鉄砲、アヒル、泡遊び、色の変わる入浴剤など、特別なお風呂タイムを演出すると、子どもはワクワクします。
・ごっこ遊びを取り入れる
「今日はお寿司屋さん」「どうぶつを洗う動物園ごっこ」など、想像力を使って楽しみながら入浴。
スムーズに切り替えるための工夫
・「あと○分でお風呂だよ」と予告する
突然の声かけは子どももびっくり。事前に伝えて、心の準備ができるようにしましょう。
・お風呂の時間をルーティン化
「この番組が終わったらお風呂」「ごはんのあとに入る」など、流れを決めておくと安心感が生まれます。
子どもに“選ばせる”工夫
・「今日は誰と入る?」「体から洗う?髪から洗う?」
小さな選択肢を与えることで、「自分で決めた」という満足感が得られ、抵抗がやわらぎます。
親子のふれあいの時間にする
・お風呂は“スキンシップ”のチャンス
一緒に歌をうたったり、今日の出来事を話したりすることで、心も体もほぐれていきます。
・「頑張ったね」「楽しかったね」と声をかけて
ポジティブな言葉がけで、お風呂の時間が“嬉しい記憶”として残っていきます。
無理に入れようとしない
・その日の気分に合わせて臨機応変に
眠かったり疲れている日は「今日は体を拭くだけにしようか?」など、無理せず寄り添ってあげましょう。
定番のおもちゃで遊ぶ
・アヒルやボートのおもちゃ
ぷかぷか浮かぶだけで赤ちゃんも大喜び!お話をつけて「アヒルさん、泳いでるよ〜」などごっこ遊びにも発展。
・水鉄砲・ジョウロ
的を作って「命中ゲーム」にしたり、親子で水かけ合戦も盛り上がります。
・お風呂クレヨン
壁や浴槽にお絵かきしても水で洗えば落ちるので、自由にお絵かき遊びが楽しめます。
入浴剤を使ったワクワク体験
・バスボール・びっくらたまご
中からキャラクターやおもちゃが出てくるタイプは、子どもに大人気!「今日は何が出てくるかな?」と楽しみになります。
・色が変わる入浴剤
「今日はピンク?ブルー?」と、色の変化も視覚的に楽しめるポイントです。
泡あそび・シャンプーあそび
・泡を使って“おひげごっこ”や“アイスクリーム屋さん”
泡で形を作ったり、頭にのせたりして「アイス屋さんで〜す!」と想像遊びも◎
・親子で洗いっこ
「ママの背中、ゴシゴシしてくれる?」など、スキンシップしながら遊び感覚で洗うと自然に習慣化できます。
お風呂で魚つり
・お風呂用の魚釣りセット
磁石タイプの竿と魚で「お風呂の中の海ごっこ」。数を数えたり色を覚える遊びにも発展します。
歌やクイズで楽しむ
・お風呂の中で歌を歌う
「せっけんぶくぶく」「あわあわ手あらいのうた」など、手洗い・体洗いの習慣づけにもぴったり。
・簡単なクイズタイム
「今日は何食べた?」「好きな色は?」など、親子の会話を楽しみながら過ごす時間に。
子どもがお風呂を嫌がるのは、成長のひとつのサインでもあります。
大切なのは、「どうしたら楽しく入れるかな?」と親子で一緒に工夫すること。ちょっとしたアイディアで、お風呂の時間が笑顔いっぱいのひとときになりますように。