2歳になると、「そろそろトイレトレーニングを始めたほうがいいのかな?」「どうやって進めたらいいんだろう?」と悩むパパ・ママも多いと思います。
そもそもトイレトレーニング(トイトレ)とは、子どもが自立して排泄できるように、大人がサポートを行うことです。生まれてからずっとオムツをしていた子どもが大人と同じように、トイレで排出ができるように練習をします。
トイレトレーニングを始める時期は、最も多いのは2歳後半から3歳くらいですが、1歳台・3歳台などばらつきがあります。「訓練すれば月齢の低い子どもでもオムツがはずれる」というものではなく、「早ければ早いほどいい」というものでもありません。急いで進めようとすると、まだ始めるには早い子どもの場合、トイレトレーニングを嫌がってしまい、かえってトイレで排泄できるようになるのが遅くなる可能性もあります。子どもの成長や普段の様子を観察して始める時期を見極める必要があるのです。
今回は、子育ての中で避けて通れない「トイレトレーニング」についてお話します。
トイレまで自分で歩いて行ける
「トイレまで自分で歩いて行くことができる」というのも、トイレトレーニングに大事なポイントです。「トイレに行きたい」という感覚を覚えたら、自分の足でトイレまで行って用を足すことが求められるためです。
イヤイヤ期に入ったばかりではない
イヤイヤ期に入ったばかりの時は、子どもも感情のコントロールがうまくいかないことも多いため、トイレトレーニングの開始にはあまり向きません。パパ・ママもイヤイヤ期の子どもを相手にストレスを抱えやすい時期。親子でぶつかってしまわないためにも、イヤイヤ期に入ったばかりのころにトイレトレーニングを開始するのは避けたほうがよいでしょう。
おしっこの間隔が2時間以上空くようになる
おしっこの間隔が2時間以上空いてきたら、膀胱の容量が増えておしっこをためておけるようになったサイン。そのころになると、夜オムツにおしっこをしなくなることも多くなるでしょう。そうなれば、トイレトレーニングのはじめどきです。おしっこの間隔を把握するには、オムツ交換の記録表をつけてみるのがおすすめです。オムツをしている間も、濡れているかをこまめにチェックすることでおしっこの間隔をつかむことができるでしょう。
「はい」や「イヤ」など言葉で答えることができる
トイレトレーニングには、子どもとのコミュニケーションも欠かせません。パパ・ママの「トイレ行きたい?」との問いかけに答えたり、子どもから「ちっち、出そう」とパパ・ママに伝えたりと、子ども自身が自分の意思を簡単な言葉で伝えることが必要です。子どもが言葉で意思疎通できるようになってきたなと感じてきたら、トイレトレーニングの準備も整ってきたサインです。
便座やおまるにしっかり座っていられる
子どもが排泄をするには、おまるや補助便座にしっかり座れることが必要です。とはいえ、子どもにとっては慣れない動作や姿勢となるため、不安を覚えることも多いものです。しっかり座って排泄ができるようにするために、踏み台や足台を設置して足元が安定するようにしてあげるとよいでしょう。
大人の真似をする
大人のマネをするようになるのは、子どもがさまざまなことに興味が湧いて、新しいことに挑戦したいという気持ちが芽生えてきたサイン。マネをしたがる年頃の特性は、トイレトレーニングにも大いに役に立ちます。パパやママがトイレを使っているところを見せたり、「トイレに行くと気持ちいいな」という言葉を聞かせてみたりしましょう。子どもも「自分もやってみたい」という気持ちが湧いてくるはずです。
他にも、トイレトレーニングを始める目安として、オムツが濡れていない時間が長くなる、ある程度決まった時間に排泄する、起きた後や食後などに排泄のリズムができている…などです。トイレトレーニングは、子どもが身体的・精神的にある程度成長してからが理想です。
興味づけ・準備
・絵本や動画でトイレについて教えてあげます。
・「トイレは安心で楽しい場所」と前向きな印象を教えてあげます。
・補助便座・おまるを一緒に選びましょう。
・パンツの練習を始めましょう(トレーニングパンツや布パンツ)
毎日決まった時間に座らせる
・起床後、食後、入浴前など、リズムを決めてトイレに誘います。
・出なくてもOK、まずは「座る」ことが目標です。
排泄のタイミングを見極める
・顔がこわばる、しゃがむ、動きが止まるなど、排泄のサインに注目します。
・サインが出たら「トイレ行ってみようか」と声かけしましょう。
成功をたくさん褒める
トイレトレーニングのポイントは、出来たときは大げさに褒めることです。上手に出来た時は、ステッカーシールを渡してあげると「次もがんばろう」と子どもの励みにもなります。
失敗しても怒らない
初めてのことは、失敗が多いのは当たり前のことです。パパ・ママのイライラは子どもに伝わるので、焦らずゆったり構えて進めましょう。
トイレを嫌がる時は無理強いしない
昨日までうまく行っていたとしても、突然トイレをいやがるときがあります。理由は色々ありますが、子どもの拒否が強い場合は、無理強いは避けましょう。無理強いすると、トイレに行きたがらないということになってしまう可能性もあります。トイレ嫌がる子どもの気持ちをまずは受け止めて、寄り添うようにしましょう。また、トイレに好きなキャラクターのイラストを貼ってみたり、トイレを楽しい空間にする工夫などをしてみるとよいでしょう。トイレに向かう動機のひとつになります。
一緒に頑張ってくれる「ぬいぐるみ」を活用する
トイレトレーニングは、子どもにとって大きなチャレンジです。そんな時に応援してくれたり、一緒に頑張ってくれる存在が励みになります。子どもの好きな人形やぬいぐるみを活用するのがおすすめです。ぬいぐるみが「がんばれ!」と励ましてくれたり、「上手に出来たね!」と褒めてくれれば、子どももやる気がアップします。
おすすめは「夏」
夏の時期は、洗濯物や濡れた床が乾きやすいという季節的な良さがあることから、トイレトレーニングを始めるなら夏と言われています。トイレトレーニング中は、汚れ物やタオルなど洗濯物が増えてしまいます。夏は薄着なので濡れる服は少なく手間が省けます。濡れた布団やシーツも乾きやすく、パジャマも薄手で洗濯しやすく、パパ・ママの心の余裕が生まれる良い季節なのです。
トイレトレーニング用のパンツ
トレーニンクパンツは、布パンツに移る前の練習用のパンツで紙タイプのものと布タイプのものがあります。紙製のものは使い切りで、布製のものは洗い替えができます。吸収力のある紙、パンツに感触の近い布とそれぞれメリットも異なるため、目的に合わせて使い分けるとよいでしょう。なお、一時的に使うものなので、枚数を多く準備しすぎなくても大丈夫です。
おまるや補助便座
お家のトイレを小さなお子さまが使う場合は、おまるや補助便座が必要です。これも、片方使っても両方使ってもOKです。おまると補助便座は似ているようで少し用途が違います。
・おまる
おまるは、トイレに行かなくてもその場で使えるところです。子どもがまたがって、足が床にしっかりつくので安定があります。おまるのデメリットは、毎回清掃が必要なことです。飛び散り防止の対策をしないと床掃除も必要になります。おまるでトイレトレーニングをしていると排せつはできるようになりますが、トイレに行くようにしなくてはいけないというステップが増えます。
・補助便座
補助便座はトイレに慣れるのが早くなります。おまるのように床を汚してしまう心配も少ないでしょう。しかし、一般的な便座にかぶせて使うため、小さい子どもは足が床につかないこと。足元が不安定で落ち着かなかったり、踏ん張れなかったりするため、足置きなどを準備できるとよいでしょう。
ステップ(踏み台)
トイレに座った時に足がしっかりついて安定するために必要です。自分で登れるタイプだと自立も促しやすいです。
【あると便利】
トイレに関する絵本
子どもにトイレとはどんなところなのか、前向きな印象をつけるために必要です。また、子どもがトイレに興味を持ちやすくなり、前向きに進めることができます。
ごほうびシール
成功したら貼るごほうびに使います。達成感ややる気アップに繋がります。
防水シーツ(おねしょ対策)
昼寝・夜間のおむつ外しに備えて、布団やベッドの汚れ防止に使います。
消臭スプレー/除菌アイテム
トイレやおまるのにおい対策、衛生管理に便利です。特に夏場にあると安心です。
トイレトレーニングの進み具合は子ども次第です。いくらパパ・ママが焦っても仕方がないのです。気持ちに余裕を持って、子どものペースに合わせて進めましょう。
また、トイレトレーニングは長期戦になることが多いので、始める前にパパ・ママでルールを決めておくといいでしょう。「失敗しても叱らない」「トイレにはどちらかが必ずついていく」「成功したらたくさん褒めてあげる」など、共通認識を持っておくことで、トイレトレーニングをうまく乗り切ることができます。
「いつかは完了するもの」と思って、気持ちに余裕を持って進めましょう。